卵巣の病気になって、看護師になって、今やりたいことがある
私にはやりたいことがある。
「婦人科疾患に悩んでいた人の体験談サイト」を作りたい。
こんなことを突然書いても「あ、はい」で終わるので、なぜそう思ったのか書いていくことにする。ちょっと長い。
私が22歳のとき、卵巣のう腫という病気になった。
卵巣のう腫をざっくりいうと、卵巣に腫瘍ができる良性の病気だ。腫瘍の中身はさまざまで水っぽいのものが入っていたり、粘液だったり、脂肪や髪の毛や歯が入っていたりする。
(私は髪の毛が入っていて、手術後に見ておえっとなった)
お腹が出てるなー太ったかなーと思っていたんだけれど、「病院に行かなければ」と思うようになったのはその半年後で、そのころには通常親指サイズの卵巣が18cmになってた。卵巣はふたつあるんだけど、私の場合そのうちの一つが18cm、もうひとつが5cmだった。
“太った気がする”以外に症状がなかったから本当に気づかなくて、クリニックの先生から「何でもっと早く来なかったの!」と怒られて苦笑い…。
クリニックから紹介された病院に行って、もう手術一択でしょうという話になった。
案外手術は今すぐにってわけじゃなくて、大学の実習もあったから受診から三カ月後に決まった。その間は腫瘍のせいでズボンが入らなくなったり、MRIでがんの可能性を指摘されてドキッしたり、でも不思議と大丈夫だと思ってた。
私は手術が決まった時、看護師になるために看護大学に行っていて病院実習の最中だった。
手術をして回復する人を間近に見ていたから「私もこうやって元気になる!」ってイメージできたし「看護師になる前に患者の立場なれる良い機会!」ってポジティブにとらえてて親や友達のほうが私のことを心配していたように思う。
それでも不安はあるし手術が近づくにつれて、他の人はどんな入院生活なのかとか手術の傷っていつ消えるのかとかいろいろ気になってネットで体験談を探した。
家には病気や身体の本がいっぱいあって卵巣のう腫がどういう病気なのか調べることはできたんだけれど、教科書には入院生活のことや患者の体験談なんて載ってないからそれが知りたかった。
でもこれが結構大変で、体験談のブログはあるんだけど順序バラバラで読みにくかったり、専門的な用語ばっかり使ったものだったり、知りたいポイントが書かれてなかったりで体験談を探すのに時間がかかった。
そうこうしているうちに手術日になって、無事に腫瘍を取り終えて、「入院した!手術こうだった!」って自分の体験を色んな人に話したら、
「実はわたしも…」っていう人が多いことに気付いた。
卵巣・子宮ってデリケートな場所だから言える人が少ないのかもしれない(女子会にだってそういう話題は出ない!)
「私も同じ病気って言われて今度手術をするんですけど、話を聞いてもいいですか?」
「生理のことで聞きたいことがあるんだけど…」
「病院に行ったら経過観察って言われたんだけど、どういうこと?」
って連絡がすごく増えた。
そうだよね、女性器のことってよくわかんないし、女子同士でそんな話しない。
ずっと昔の保健室の先生の話だったり、ネットとか、最近は雑誌でも情報があるけど、まだまだ表に出てくる話題じゃない。
体験談を欲しがっている人がいる
そういう人たちの心を少し軽くするようなそんな体験談サイトができないかな?
私は病気をしたのがきっかけで婦人科系の手術もやっている外科の病棟に就職した。
就職した今でもそういうサイトが欲しいなって思っている。
手術後で不安いっぱいな患者さんに「私も卵巣の手術をしたことがあって…」という話をしたらすごく嬉しそうな顔で「同じ仲間って感じで、よろこんじゃいけないんだけど、とても勇気づけられた」と言ってもらえた。そんな風に、同じ人がいることを知って心が軽くなるような、そんな場所が作りたい。
体験談サイト作りたい!すごい作りたい!
本当に理想としているのは、体験談があって、その書いた人に質問ができるようなサイトだといいなって思う。
まず一歩としてブログをはじめてみた。
体験談聞きたい…婦人科疾患の人たちがいるところ…そんなコミュニティつくりたいけどどうやって探せばいいのか…って考えていたんだけど、まず自分から発信すればいいじゃん!って気付いた。
実は卵巣のう腫が再発したので、現在も手術考え中だし、看護師のつまらない日常とか話題はいっぱいある。
卵巣や子宮の病気になったことある人、共感してもらえた人、体験談書いてもいいよって人、ちょっと興味ある人、
良かったら連絡いただけると嬉しいですー!